必要悪

ゴルゴ13は、ひと言で言えば、こうなる。
ただ、生業がたまたま人殺しなだけ、とも言える。
ゴルゴ13は、私もよく読んだ。
でも人品骨柄にかんしては、少なくともカスじゃない。
カスどころか、気高ささえある。
間違っても、クズ野郎ではない。
いかに金を積まれようとゴルゴの気持ちを無視した依頼者の仕事は決して請けないし、逆に、些少な命金(涙金でいっか)でも、依頼者の、心いや魂のこもった金は受け取り、無論仕事も引き受ける。たとえ赤字になっても。
エピソード及び論拠の引用は、面倒なのでファンのお人が勝手にやってほしい。


私はゴルゴ13に共感したことは、一度もない。
しかしながら、目の前に誰もいないこと、精神的に孤独なことは、私も同じだ。
ただ、非情さと冷徹さでは、私は遠く及ばない。
もっといえば、私はあらゆる意味で甘い。
甘さ、という点では、同じさいとう劇画でも私はゴルゴより無用ノ介に、相通ずるものがある。
だから、ゴルゴネタの小説(パクリでも)は、書けない、といっていいくらいに書きにくい。


また、悪事を働く、もしくは働きたい者は、ゴルゴを真似ればいいだろう。
_身か心か、どちらか持たないかもしれないが_
逮捕されても、一切黙秘。間違っても依頼者のことは口外しない。
しゃべるせりふは、
「弁護士を呼んでくれ」
これだけ。
そんなゴルゴも、可能な限り証拠になり得るものは消去している。
一応、遵法意識はある。
現在の司法が証拠主義である以上、ゴルゴが有罪になることはない。
仕事も防御も完璧ゆえに、やれFBIのCIAのMI6のモサドのが、逆に彼を利用している。。。
どうかしたら、ホワイトハウスの主さえ_____
kimitoki