あしき可能性

斎藤喜博に教えられたことの一つに、「コテになりきって仕事しろ」。
_一応解説入れれば、間違っても篭手ではない。大工の使う鏝_
それだけ、仕事に、持てる限りのものをつぎこめ、ということだ。


ゴルゴ13が、まさしく「コテになりきって・・・」。
ただし、基本的な仕事が人殺しなので、決してほめられることはない。
ある意味、非常に勿体無いことだ。
ありとあらゆる意味で持てるもの全てをつぎ込んで、やることが人殺しなのだから。
彼くらいの能力があれば、人殺しでなくても、いっぱしの実業家でも、やっていけると思う・・・
かような、ある種のアイロニーが、「ゴルゴ13」ではあるけど。
でも、ゴルゴは、あしき意味でとはいうものの、自身を作り上げている。
ゆえに、よきにつけあしきにつけ、気高さがにじみ出ているのだ。
ぼくらも、見習うべき点ではある。
muramasa