「なってはならない」の見本

ここの4人が、「島秋人」を知ったのは、「君の可能性」で、「たいへん極端な例」もしくは「なってはならない」と、紹介されていたからだった。
ちなみに、「島秋人」がペンネームだったことを知ったのは、近年の話だ。
戸籍名は、「中村覚」といったそうだ。
生い立ちないし生涯については、Wikipediaでもご覧いただきたい。


現在、死刑が何だか流行りになっているみたいで・・・
先日などは、32歳で、西本正二郎が死刑執行された。島秋人の執行年齢が33歳だったから、この国の司法は、半世紀そこら遡行しているのかも。
罪業だけを考えれば当然の刑罰かもしれない。しかし、ホントにこれでいいのか?
去年は、あの勤くんが死刑執行され、陸田真志も、池田晶子との共著を残して、死刑執行された。今頃は、涅槃ででも、SMプレイしているだろうか?
果たして、麻原の死刑執行はいつのことか?
総選挙前になったら、これホントにやったりして。
目的?言わずもがな。
厳罰&一罰百戒、というのもあるけど、何より、失政隠しでなくて、失政逸らしだ。
彼ら極悪人を死刑執行することで、有権者たちの目線を変える・・・
自公政権の、姑息な狙いはそんなとこだ。


かくいう我々も、いつ、この島秋人や、去年アキバで通り魔やった加藤某みたいになっても、おかしくなかった。生きることの意味がわからなかったら、そんなもんだろう。
まして我々は、敵には恵まれても味方には恵まれない者たちだ。
一時期は、世界中が敵だ、と思ったこともあった。


閑話休題
島秋人の短歌だが、たたえるほどの代物ではない。
ただ、贔屓目で、心情歌、といったところだ。
とはいうものの、島はある意味、我々よりは運がよかったのかもしれない。
理由はどうあれ養母が現れ、事実上のファンの女子高生にまで、出会えたのだから。
_まぐわうことはなかったろうけど_
もっといえば、島は、たった一度、
「絵はへたくそだが構図がいい」
と褒められたそうだ。それだけが、忘れられなかった______
でもって、記憶をたどり、褒めたお人に手紙を送った、返信ついでにもらった短歌が、島の可能性をきりひらいた・・・・
翻って、我々はどうだ?
斎藤喜博に教えられた「可能性」は、自身で見出した。
とはいえ、見出したところで、否定する者、叩き潰しにかかる者には恵まれたが、伸ばそう、引き出そう、という手合いは、とんといなかった。
大学時代、講師の先生様に、当時書いた拙劣な文章を読んでもらったところでぼろくそにこき下ろされただけだった。<その時に、客観性云々覚えたんだけど>
こんなだからか、いまも、評価されることはない_____
短歌だって、島秋人のものよりは、よほどましなものが、詠えるっていうのに。<去年の7月の、このブログをご覧あれ>
そんなに我々は、鼻につくというのか?
このinferno4evaが、インモラルな代物になっている一因が、「評価されない」ことではある。


西本正二郎は、「何のために生きているんだ」と慨嘆したという。
我々は、いかに気張ったところで、無視されるだけかもしれない。
それでも、絶対に筆は折らない。
島秋人のファンには、殺生なまでの記事になると思うが、芸事の宿命、ということで。
inferno4eva