ハイセンスなペンネーム・・・

近年まで、戸籍名と思っていた。
解説不要とは思うけど、
島=江戸時代の島流し=刑罰の象徴
秋=しゅう=囚

と思っていたら・・・・

http://www.city.matsumoto.nagano.jp/tiiki/sisetu/hakubutukan/marugotohaku/anatato/anahaku141/files/news141-2.pdf

もっとも、意地悪くチャチャ入れれば、
獄門台 なんだけど。
私なら、きっと
「大門岳」だいもん・たけし とでもしただろう。
一応解説すれば、嶽=岳の旧字。
そのまま獄では芸がないから、頭に山をつける。台も同じ理屈。字のまんまでは芸がないので、同じ音読みの大、にする。


ネット上で、何首か、このお人の短歌を詠んだ。

・ふきあがるさびしさありて許されぬクレヨン欲しき死刑囚のわれ
 ・世のためになりて死にたし死刑囚の眼はもらひ手もなきかも知れぬ
 ・助からぬ生命と思へば一日のちひさなよろこび大切にせむ
 ・愛に飢ゑし死刑囚われの賜ひし菓子地に置きて蟻を待ちたり
 ・にくまるる死刑囚われが夜の冴えにほめられし思ひ出を指折り数ふ
 ・死刑囚のわれを養子にしたまひし未婚の母よ若く優しき


http://blog.goo.ne.jp/yutakaniminoru/e/f86d6796546e05724ea940874583797b


他にも沢山あるはずだが、探すの面倒なのでこれくらいで。
死刑確定後は、歯の根が鳴る思いでうたっていたのかもしれない。
しかしながら、窪田空穂は、彼に、何かに自己投影することを、なぜ教えなかったんだろう?
この分だと、季語も教えてはいないだろう。
季語がかめば、もっといい歌を、詠えたかもしれない、というのに。
心情歌としては、まあいいだろう。
しかし、短歌として詠むなら、匂いがしない。
もっといえばロコツすぎてつまんない。
私は、短歌なんて不得手だけど、酒かっくらいながらうたったって、もっとましなものが詠えようか。<去年やった>
せめて、これくらいは・・・


遅すぎた二匹のほたる飛び交うは次の逢瀬は来年の夏


お相手は、島秋人から見た前坂さんとして、だけど。
空穂さんの、教えしぶりが、悔やまれる!?
kimitoki